MTAセメント あなたの歯の抜かなくてよいかも⁈ ②
2021年09月29日
歯を極力削らない治療、歯を極力抜かない治療
にこだわっている
東京 多摩地区 昭島駅 南口 すみたけ歯科 角竹 功次 です
先日
MTAセメントで歯が残せる可能性を少し書きましたが
今日は
MTAセメント について
もう少し詳しくお話したいと思います。
MTAセメント
どんな治療に使うかというと、
上図のような歯の治療に使います
覆髄:虫歯が深い場合の神経の保護ー歯の神経を抜かない治療
生活歯髄切断法:歯の神経の悪くなった部分を取り、正常な部分は保存
パーフォレーションリペア:歯の根の部分に空いた穴を詰める
根管充填;神経を抜いた根を詰める
外部吸収・内部吸収リペア:歯の根が溶けてしまった所を詰める
歯根端切除術:歯の根の先端を切り、その先端から詰める(根の治療で治りが悪い場合行う手術)
今までのセメントより、良い特徴が沢山あるセメントで、
今注目されています。
- 強い殺菌作用
固まっても長期間アルカリ性を保ち、殺菌作用があります。この特徴により再発、再治療を少なくできます - 高い封鎖性
固まる時に少し膨張ーこのことで、詰めた歯との隙間が確実に封鎖されます
(歯科で使われるほとんどのセメント、詰め物は、固まる時に収縮ー隙間ができやすくなる - 生体親和性が高い(体に優しい、害が少ない)
歯の根や、骨の中に詰めても、体が炎症を起こしにくい - 水分があっても固まる親水性
水がないと固まらず、水が適度にあった方が強度が強くなる
(歯科で使われる多くのセメントは、水があるところで固まりにくく、強度も落ち、歯とのくっつきも悪い)
このような特徴があるため、今までのセメントより上図のような治療に
今までのセメントより良い効果を発揮します。
そのため、うまく治り、再発も少なくできます。
そんなに良いセメントなら、なんで虫歯を詰めるとき使わないの?
となると思いますが…
実は、歯の表面に詰めるほど強度がないため、
(虫歯の詰め物は結構強度が必要ー咬んだときは体重くらいの力がかかり、かみ合う歯は固いー咬むたびにすり減る)
そのため
歯の内部の治療に使うことがメインのセメントなのです。
日本ではまだあまり使われていませんが、
欧米では30年以上前から使われているセメントです。
当院では、7年位前より使い始めています。
良いセメントなのに、なぜ日本で使われないのでしょう?
それは、
~保険治療では認められていないこと~
~操作性が悪い~(詰めるのに技術が必要、今までのセメントに比べると詰めにくい)
~国から認可が下りているのが覆髄(上記参照)のみ~
(欧米諸国では上図のような治療に使われますが、日本では説明の後の同意書が必要)
もう一つは、
セメントが高価な事
日本の先端を行く歯科医師の間で、
MTAが流行りだした時には、
有名野球選手や、芸能人が立て続けに
麻薬や覚せい剤などで、逮捕が相次いだ時でしたので
それとひっかけて、
『高価な白い粉』
というキーワードで注目を集め、笑いのネタともなりました。
それは置いといて…
当院では、他院で抜歯と宣告された歯も、残せる場合があります。
自分の歯を大切にしたい方、
自分の歯を残したい方
すみたけ歯科で相談を受けられてみてはいかがでしょうか?
『高価な白いい粉』ーMTAセメント
は当院では歯を残すための重要なセメントとなっています
下記の
『MTAセメント あなたの歯の抜かなくてよいかも⁈』
と合わせてお読みください